「東京山スキー学校で、山スキーの楽しさ、リスクを教わりました...」 印刷

◆受講生2

東京山スキー学校で、山スキーの楽しさ、リスクを教わりました。

 

私がこの学校の事を知ったのは、とある登山用品店においてあるチラシでした。

私は学生時代に登山やスキーをやっていましたが、社会人になり20年間以上にわたり、登山もスキーもやらずにいました。しかし、仕事で東北に赴任したのをきっかけに、スキーを始めたのですが、スキー場に行ってみたら、バックパックを背負い、ゲレンデより上の山に登っていく人たちを見て、山スキーにあこがれを抱くようになりました。

その後、仕事先も関東に戻り、登山用品店に行ったところ、東京山スキー学校のチラシを発見したのです。

スキーや登山を再開して2年、山スキービギナーの私でも、やっていけるのかと不安があり躊躇しましたが、参加資格は「ゲレンデの中級斜面をパラレルターンで滑ることが出来る方」であり、「自立した山スキーヤーを目指す」「同期会による仲間を通じて山スキーの世界を広げる」ことを目的としている、と非常に魅力的な事が書かれていたので、思い切って申し込むことにしました。

 

TYGの各実技講習で感じたことは以下のとおりです。

 

1回実技講習(131日-21日)北アルプス・栂池

雪崩レスキュー訓練で、コンプレッションテストや地形の読み方など雪崩に遭わないための対策やビーコンやプローブの基本的な使い方など雪崩に遭遇したときの捜索について勉強しました。最初は、講師の方が説明している雪庇や雪崩の跡が理解できずにいましたが、今思えば、次第に地形を見る事が出来るようになっていったと思います。

ビーコンを使用し埋没者の捜索を行うのはまだまだ時間がかかりすぎているのと、掘り出す作業に入ると、周りの状況把握が甘くなるという反省点がありました。いつ捜索するようになるかわからないですから、今後も講習等に参加しレスキューの技術を磨いていかなければいけないと感じました。

 

2回実技講習(214日-15日)上越・神楽

吹雪のため、第5ロマンスリフトが止まり、2日間ともスキー場とその脇での講習となりました。シール登高を行ったときは、ラッセルでの体力消耗が激しいという事が分かりました。また、ジグをうまく切ることが出来ず、急斜面での方向転換は少し不安を抱いていた状態でした。天気には恵まれませんでしたが、雪はフッカフカのパウダーで最高でしたし、TYGのOBの方たちと和田小屋貸切での懇親会は非常に楽しいものでした。そして、2日目早朝のファーストトラックは、だれも滑っていないパウダーのゲレンデをシール登高することも無く、何度も滑る事ができたことは非常に楽しい経験でした。

 

3回実技講習(227―31日) 信越・鍋倉山

このビバーク訓練の前、1週間は気温が上がり、雪が融け締まっていて非常に硬く、雪洞を掘るのに非常に苦労しました。3班に分かれ雪洞を掘ったうち、一番時間がかかりましたが、納得のいく広さで、宴会も盛り上がり非常に楽しく過ごせました。何より、S講師やK講師が用意してくれた食事やおつまみ、K講師からお裾分けしていただいたビールが最高に美味でした。雪洞は掘るのが大変ですが、温かく、形状の自由度が大きく、「緊急避難のための空間」というより、「みんなで宴会するための空間」と勘違いしてしまう私でした。

翌朝は鍋倉山から滑り下りるだけなのですが、凍った雪面や水を含んで重くなった雪など、高度や周辺状況により刻々と変化する雪面を滑るのが難しく、足の筋肉がパンパンになり何度も転倒してしまいました。「来年までには体力づくりをしてスキーも上達してから山に入るぞ!!」と心の中で誓いました。

 

4回実技講習 (321日)北アルプス天狗原~木地屋卒業山行

当初予定していた蓮華温泉のオープンが遅れるとの情報があり、1泊の山行から日帰りに変更せざるを得なくなり残念でしたが、天気に恵まれ楽しい山行をする事ができました。チーム4人の力を合わせ、事前調査をしたり、地図、高度計、コンパスで現在地や進行方向を確認しルートを選定して滑降していくのは、夏山にはない自由度がありました。しかし、コースを間違えれば、滑落や道迷いなどのリスクがあるという事も同時に理解できました。すべり降りるのは一瞬なのですが、ルートファインディングを誤ると、上り返しや緩勾配で滑らなくて苦労もします。計画段階でのルート検討や滑降途中での対処が重要という事が理解できました。

今回の山行くではGPSの画面で自分の位置を確認することができたので、不安になることはありませんでしたが、予定より大幅に時間を要し想定が甘かったことや滑降途中でのエスケープルートを考えていなかったことなど反省点がいくつかありました。

事前の調査、天候や時間に応じたルートの検討など勉強になる点が大きい山行でした。

 

終わりに

M講師をはじめ講師の皆様にはいろいろお世話になり、ありがとうございました。まだ自立できる山スキーには程遠い状態ですが、バックカントリーのガイドツアーに参加したり、TYGの同期の方々とスキーに出かけ、いろいろ勉強し、自立できる山スキーヤーを目指していこうと思います。私の場合、この講習によって山スキーヤーへの第一歩を踏み出すことができたように感じます。